よくラノベなんかで登場人物の異名というか「二つ名」が出てくるけど、
個人的にコレは、一つの作品であんまし多くない方がいいなと思ってたりします。
二つ名自体がキライというわけではなく、乱立すると軽くなってしまうというか。
作品によっては登場人物ほとんど全員についてたりして、
これだとありがたみがなさすぎるし、
センス的にイマイチなのが並ぶと
観てるこちらが恥ずかしくなってしまうことも多々あるもので(苦笑い)。


自分としては一つの作品で二つ名がついているのは、
登場人物の数にもよるけど、
せいぜい一人か二人、多くても数人くらいがいいなと感じています。
このあたり、ファーストガンダムや銀英伝はよかったなー。
というよりこれらの作品が好きだから
二つ名についてもこういう感性になってしまったというのもあるかもだけど(苦笑い)。


二つ名は、やっぱり基本、その人の能力とイメージが合致し、
さらに最も重要なのが「視聴者や読者に真から共感されるもの」が至高です。
「赤い彗星」とか「疾風ウォルフ」とか「鉄壁ミュラー」とか、
聞いただけでどんな戦い方をするのかすぐわかるし、
作中でそれを実感させてくれる戦いがあったりするとさらにいい。
疾風ウォルフならアムリッツア星域会戦からちょいちょい、
鉄壁ミュラーならバーミリオン星域会戦。
「赤い彗星」はファーストの前半がそうだけど、
最新作の「青い瞳のキャスバル」でのルウム戦役が
あらためてそのイメージを強くするんだろうな。
こういう、作中の戦いを通し、
実際のファンの間でも通称として普通に使われるものが完成型かな。
ランバ・ラルに「蒼い巨星」という二つ名があったことをファンはみんな知ってるけど、
そう言ってる人がいるのはほとんど見たことがない(苦笑い)。
もっともこれは作中で一度も使われてないし、
雑誌かなにかが勝手につけたものなのかな?


ランバ・ラルはまだしも、作中で二つ名がつけられたけど、
その作中ですらほとんど使われないものもあり、
それはほんとにどうなのと思ってしまう(苦笑い)。


あとはまあ、最初にも書いたけどやっぱりセンスというものもあるだろうなあ。
能力や、場合によってはその人の人格や人生すらイメージしやすく、
短くて呼びやすく、語呂がよく、
さらにカッコいい二つ名なんて、そうそう作れるものじゃないしね(苦笑い)。


このあたり、二次元じゃないけど一時期のヴェルディはひどかったからなー(苦笑い)。
まだ日テレが金出してる頃だけど、
選手全員に無理矢理二つ名というかあだ名をつけて、
それがまたまったく定着しなかった(苦笑い)。
ボンバー中澤がまだヴェルディにいた頃で、
それを意識してということだったろうけど、
正直見てて失笑というか、選手が気の毒でならなかったよ(苦笑い)。


もともと二つ名は二次元より三次元のものだから、
そっちを見る方がどんな二つ名がカッコいいか、定着しやすいか、
というのはわかりやすいな。
自然発生的というか、誰が言い出したかわからない、
誰かがポロっと言った(らしい)ものがあまりにピッタリだったので広まってしまったとか、
そういうのが多い気がする。
狙ってつけたものであってもセンスがあれば、やはり定着するだろうけど。


日本で言えば一番有名なのは独眼竜政宗になるのかなあ。
これは元ネタは古代中国の武将の二つ名だけど、
日本でも定着するには定着するだけの理由もあるしね。


現代ならスポーツ選手がわかりやすい。
最近はちょっとそういうのは少なくなってきたけど、
サッカーでは「キング」ペレ、「皇帝」ベッケンバウアー、「将軍」プラティニあたりが有名か。
個人的に「空飛ぶオランダ人」はあのゴールシーンだけでつけてるから、
クライフのプレースタイルを表してるとはいえないな、と感じててイマイチです(笑)。


このあたり、あのマラドーナやジーコ、リバウド、ロナウジーニョ、
ロナウドやジダンやメッシほどの選手にすら「コレ!」という二つ名がないのが重要。
それほど二つ名がつくっていうのは、特別で偶発的で、
ある意味「運」や巡り合わせみたいなものがあるんだろうなあ。


日本のサッカーファンにはキングカズがなじみ深いが、
これはまた違う理由は意味があるから別物か。

日本がらみで一番の二つ名は、やはりピクシーだ。
ドラガン・ストイコヴィッチのプレーは本当にPixie(妖精)の名にふさわしくて、
思い出すだけでファンタジーの世界に入ってしまう気がする(照)。
「ピクシー」は妖精といっても、
ストイコヴィッチが子供の頃に観ていたアニメのキャラクターである
イタズラ妖精に起因するそうだけど、それはそれでまたピッタリだからすごい(笑)。
民放キー局のオーバーな表現は辟易するものが多いけど、
ピクシーの右足を「魔法の杖」と言い表していたのには、まったく誇張がなかった。


野球で言えば個人的に一番は「大魔神」佐々木かな。
リリーフエースを「守護神」と表する日本ならではだろうけど、
相手に「8回までにリードしてなかったら負け」と思わせる絶対的な力と、
デカくて分厚い体格が相まって、あまりにバッチリすぎる二つ名だったよ。


ちょっと途中から話がそれたっぽいけど(苦笑い)、
とにかく自分の中で二つ名はこれくらいインパクトがあるものなんですよ。
自分も書いてる作中でカッコいい二つ名とかつけたい気もあるんだけど、
センスがないため断念している日々です(苦笑い)。