ヒットマンかあ。
一般的には殺し屋ということになるんだろうけど、
個人的には「笑いの殿堂」でウッチャンナンチャンのナンチャンがやってた
コントのキャラクターのインパクトが強すぎる名前です(笑)。


「笑いの殿堂」とは。
1988年から89年までフジテレビの深夜に不定期で放送していた、
ウッチャンナンチャン、爆笑問題、石塚英彦、磯野貴理子、ピンクの電話などの
若手お笑い芸人たちを集めてのコント番組。
金はまったくかけておらず、セットもほとんど使わないスタジオコント集。

他にもウッチャンナンチャンが所属していた
劇団SHARARA(団長:出川哲朗)のメンバーも出ていて、
メンツもさることながら、内容も相当ニッチでツボを突いており、
ぼくの中では伝説級のおもしろさで、
ここまで無名なのも珍しいなと思ってるくらいです。


そのニッチさの代表がヒットマンだ(笑)。
赤い全身タイツ姿で、どんなものでもすぐに孕ませ、
またたく間に出産させることができるヒーロー、それがヒットマン(笑)。

コントの一例

(神社。柏手を打ち子宝を祈願する若い夫婦)

夫(入江雅人):(お祈りを終えて)どうして俺たち子供ができないのかなあ。何か問題があるのかな

妻:あ、あたしは問題ないわよ

夫:なんで?

妻:だって孕んだことあるもの

(軽い笑いのSE)

夫:そうか。じゃあ俺に問題が…?

(落ち込む夫と慰める妻。そこに奇妙な声が)

?:シュー…! シュー…!

夫:だ、誰だ!

?:ハハハハハハハッ!(ジャンプして現れる赤い全身タイツの男)

夫:貴様は誰だ!

ヒットマン:私は、子供を欲しがっている夫婦の願いをかなえるためにやってきた男、ヒットマンだ!(変なポーズ)

夫婦:ヒットマン…?

ヒットマン:(妻に迫りながら)さ、奥さん。やりましょう

夫:な、なにをする気だ!

ヒットマン:決まってるじゃないか…!

ヒットマン:ハハハハハハハハ…!

(暗転。赤ちゃんの鳴き声。照明がつく。ヒットマン赤ちゃんを抱いている)

ヒットマン:さ、奥さん、どうぞ(抱いていた赤ちゃんを渡す)

妻:かわいい…!

ヒットマン:それでは、さらばだ! ハハハハハ…!

夫婦:ヒットマン、ありがとう…!


……とまあ、これがヒットマン初登場のコント(笑)。
空で書いたから違うところもあるだろうけど、だいたいこんな感じだと思う(笑)。

そしてヒットマンのすごいところは、
人間だけでなく無機物まではらませることができる点なのだ(笑)。
ただし、ちょっと小さくなって生まれてくるので、あまり役に立たないことが多い(笑)。


他にも「誰でも一度はやりそうになったこと」「コンパで擬人化ゲームをしよう」
「深夜のコンビニエンスストアーは人間の動物園」
「栗原スーザン美和子」「一生の不覚」
などもあり、一つ一つがいいセンスだった。
おそらくウッチャンが中心になってネタなどは考えているんだろうと思う。

ウッチャンといえばコントで、「笑う犬」もおもしろいし、
最近やってるのもおもしろいんだろうけど、
でもやはりゴールデン向け、一般向け、
あるいは午後11時台の「浅い深夜枠向け」というところがあり、
ヒットマンに代表される「深い深夜枠向け」(深夜3時頃とかに放送していた)
のアダルトだったりブラックだったりする「笑いの殿堂」をおぼえている身としては、
どうしてもちょっと物足りない感覚はあったんですよね。


しかもたぶん、爆笑の太田さんとかもアイデア出してただろうと思えば、
さらにコクのあるブラックコントができあがること、想像に難くないでしょう?(笑)


当時はビデオにもなって売ってたくらいだし、
もしかしたらレギュラーの話もあったかもしれないな。
でもメンバーが固定されてたわけでもないし、
浅い時間帯へ移ったら骨抜きになるのは目に見えていた(苦笑い)。
その意味では、あれがベストだったのかもしれないな。
番組の絶対数が少なくて、そこは残念ではあるけどね…