NHKが受信料取り立てのために相当無茶な案を出してきてるみたいだな(苦笑い)。
NHKは国営放送だけど国の直接運営というわけじゃなく、
受信料以外の収入を得ることも許されていない。
それもあっていろいろ考えてはいるんだろうけど、
おそらくこれは、そんな小手先のことで解決しないだろうな。


NHKをNHKたらしめている放送法。
ぼくも全文知ってるわけではないですが、
「公共の福祉のために、あまねく日本全国で受信できるように豊かで、且つ良い放送番組による国内基幹放送を行うと同時に放送およびその受信の進歩発達に必要な業務を行い、合わせて国際放送および協会国際衛星放送を行うこと」
というのがNHK創設と運営の目的らしい。
後ろの国際放送・衛星放送については後で付け足したんだろうけど、
要するに「日本に暮らすすべての人がテレビを観られるように」というのが絶対的な根拠・目的なんだな。


放送法が公布されたのは1950年。
戦争が終わって5年しか経っておらず、高度急成長期もまだ先。
テレビなんて持ってない家の方が多く、
それどころか国全体の復興も不完全で、
誰もが生きるだけで精一杯だったであろうこの時期にこの法案を通したっていうのは、
冗談抜きですごく先見性があり、立派なことなんじゃないだろうかと思います。
まあ利権とかそういうのもあったろうけど(苦笑い)、だけど今で言えば、
パソコンもスマホもほとんど普及していない時期に、
全国どこでもネットを使えるよう環境を整えましょうというのと同じことで、
普通の人にとってもすごく意味も意義もあることだというのは間違いない。


そしてNHKの存在意義も、同様に大きかったのも間違いない。
戦後からこっち、情報の発信・受信において、
その量、速報性でテレビの右にでる存在はなかった。
そう考えればNHK一局しか映らないような土地でも、
少なくとも必ず一局は映るというのは、本当に意味があるすごいことだ。


だけど時代は変わった。
情報量・速報性においてだけでもインターネットという圧倒的な「黒船」がやってきた。

「ネットの情報の信憑性はどうだ」
「ネットをやらない人の情報についてはどうする」

などの意見もあるだろうし、これは当然無視してはいけないところでしょう。
ネットの公式ニュースも今現在は、
既存の新聞社やテレビ局のものをアップして、
それらの会社の信頼性を裏付けとしているわけだから、
その意味でもNHKを含めたこれまでのメディアは必要だという意見もあるはず。
だけどこれも徐々に解体され、変容し、移行されていくでしょう。
無駄は削がれていくのは、無情なようだけど自然なことだから。


ネットをやらない人のための対策も絶対に必要だ。
だけどこれに関しては、他の人はわからないけど、
ぼくにとってNHKで本当に必要なのは、
極端なところ「信憑性・信頼性のあるニュース」だけです。
ドラマや歌番組その他は必要ない。
こないだまで「真田丸」は観てたし、
NHKスペシャルみたいな情報番組も嫌いなわけではないけど、
この手の娯楽はなくても構わないし、他でいくらでも代用できる。
あとJリーグが観られなくなるのは痛いけど(苦笑い)、
これだって本当に観たければそれ用の会社と契約すればいいだけだからね。
スカパー!じゃなくなって、それこそネットでしか観られなくなったわけだし(苦笑い)。


今時「NHKしか観られない」という土地や地域があるかはわからないけど、
仮にあるとして、そこに住んでる人が娯楽としてテレビをそれほど求めるなら、
おそらくNHKに頼らず自分で民間の衛星放送と契約したりするでしょう。
じゃなかったら、べつにNHKがなくなればそのままで、
娯楽番組も観なくなるだけだと思う(苦笑い)。


放送法が公布されて70年近く。
もうテレビは絶対に必要な存在ではなくなった。
少なくとも、これ以上発展していくことはないでしょう。
そっち方向の発展は、ネットがその一部として取り込んでゆくことになる。


それゆえ「すべての人にテレビを見せるために」という目的のために作られたNHKという存在は、
受信料も含め、歴史的な役目を終えたんだと思います。
良い悪いじゃない。
ただ体の形が変わって「合う服」じゃなくなったというだけ。
服は、デザインの良し悪しに関わらず、とにかく着ていないと生活できない。
だけど着られないほど体型が変わったのなら、
着たくても着られないし、着る方も必要なくなる。
それだけの話です。


とはいえ、すぐに解体したりはできないだろうし、
今はまだ時期尚早なのも確かだ。
それでも受信料を払いたい人だけ(NHKの放送を本当に観たい人だけ)が払って、
それだけでやっていけるようにするのもまた必要だし正道でしょう。


受信料払っていない人のテレビには映らないようシステムするというのが最も適切で、
誰にとっても納得できる処置なのは確かだ。
当のNHK以外には(苦笑い)。
さっきも書いたように、受信料を払わない人は、
別に悪意をもって払わないわけではないのがほとんどでしょう。
単にNHKもテレビも観てない、必要ない生活をしているだけで。
それを「法律で決まっているんだから」を盾に無理矢理徴収しようとするから軋轢が生まれて、
問題になってしまう。


法律は守らなければならないというのは大正道ではあるけれど、
時代からズレてきた法律は改定されるのもまた正しいし、絶対に必要なことだ。
「受信料はNHKを観ている者からしか徴収しない」という法案を提出して、
反対する人は普通の人にはほとんどいないでしょう(苦笑い)。
さらに「受信料を払っていない人のテレビには映らないようにするための設備を作る」と、
そのために予算の大部分を使ったとしても、それもまた反対する人はほぼ皆無なんじゃないかな。


ただ問題は、今のNHKはどちらもまずやらないだろうということなんだけど(苦笑い)。
やるにしてもそのための特別予算を要求して、
その分受信料を引き上げるとか、国の助成金を求めるとか、
そういう方向に行くだろう。


本来はさっき書いたみたいに、本当に必要な番組のみを残して、
他の予算は全部こっちに回すとか、そういうのが正しくはあるんだが。
「あるだけでやる」「足りない分は借りる」というのが事業運営の本来の姿だし、
NHKだけが例外というのはありえないしね。


まあ無理からぬことだとは思うんだ。
一般の人たちがどう思うかは置いておいて考えれば、
NHKの幹部じゃなくても今の「大勢力」を自分から削っていこうなんてなかなかに受け入れがたい。
ぼくも含め、NHKを非難している人たちも、
今の自分の生活レベルを下げるって簡単にはできないだろうからね。


だけどそこで「『受信料』を財源としたNHKの歴史的使命は終わった」と認識して、
自らの縮小・解体を目的としてこれからの事業をおこなっていく人がいたとしたら、
それこそNHKの存在はその人の名とともに、
日本の歴史、放送の歴史に、尊敬の念を持って刻まれることだろうな。

あるいは存在していくにしても、
まったく別の目的に切り替え、法律も改定してもらい、財源も自分で確保して、
自らの足で「新しいNHK」として生きていくのもいい。
どちらにしても、今の形のまま、
今の勢力を無理矢理維持していこうとすれば無理は拡大していき、
最後には大々的に破滅するだろう。


NHKほどの大勢力が、と思うかもしれないが、
もっとデカくてもっと勢力がありながら、
無理を押し通そうとしたり、中途半端な改革でお茶を濁そうとして抜本的な改革ができず、
結局滅亡した国だっていくらでもある。
どれほど大きく影響力のある組織だろうと、
国内の一事業が滅ぶなんて、それに比べたらさらに起こりやすい話です。


そして一旦滅んだ後、国にしろ組織にしろ、
忘れられるのはあっという間で、復活させようなんて思う人は稀です。
新国家の未熟さから起こる混乱に、
一時的に再興の機運が高まっても、同じ体質のままなら結局は見捨てられます。
ごくたまに本当に再興する国や組織もあるけど、それは名前が同じなだけで、
中身はまったく違う構造になっていることが大前提ですから、
どちらにしろ以前の組織は復活しません。


縮小・解体についても、
アイデアっぽいものもチラっと思いついたりはしてるんですけどね。
まずさっき書いたように、払う人しか観られないシステムにする。
そのために必要な財源は、
ニュースなど本当に必要な番組以外はすべて取りやめてまかなう。
そしてニュース以外の番組は「過去の番組」を再放送してゆく。

最後は揶揄や皮肉ではなく、実はかなり本気でいけるんじゃないかと思っています。
「誰でもどこでも観られるテレビ局」としてNHKを必要としている人って、
おそらくお年寄りに多いはず。


――もっとも最近のお年寄りは、
若い頃や中年期からすでにテレビやビデオみたいな機械類に触れることも多く、
その手のことに抵抗がないから、
観たいと思ったら自分で衛星なりケーブルなりと契約してるでしょうけどね(苦笑い)。
実際、我が家の両親もすでにお年寄りと言われる年齢ですが、
ネットとか新しいものは昔からぼくよりずっと早く手を出していました(笑)――

その意味でもここをNHKが「盾」にするには根拠は弱くなってると思うんですが、
でもまあとにかくお年寄りに多いとする(苦笑い)。
とすればその人たちは、新しい番組より、昔の番組を観られる方が絶対うれしいはず。
というか、ぼくはうれしい(笑)。


NHKなんて、それこそ人気番組の宝庫じゃないですか。
開局以来60年以上、いったいどれだけの番組が作られたことか。
ドラマもだし歌番組もだしアニメもだし教育番組もだし、
その他のジャンルも含めて、
もう一度、何度でも観たい作品・番組なんていくらでもある。
それをこれから先再放送していくだけで、いったい何年、いやそれこそ何十年もつか。
しかも再放送は一回である必要はなく何度でも放送すればよく、
そうなったら100年あっても足りないくらいですわ(笑)。


そしてこういう昔の作品・番組を観たことない若い世代の中にも、
楽しんで観てくれる人がいるのも確かでしょう。
それこそ新しい視聴者の確保になります。


残念ながら散逸したり、残っていてもフィルムが劣化して観られなくなった番組もあるでしょう。
でもそういうものでも探したり修復したりで観られるようになるだろうし、
ちゃんと管理して残っている番組だけでも膨大な数があるはず。
そんな宝の山を、著作権も気にせず、
しかも制作費ゼロで放送できるってんだから活用しない手はないじゃないですか(笑)。


もちろん今すぐね、こんなことをしたら職員一斉大量解雇で大問題になっちゃうし、
ぼくが知らない、わからない、NHKを残さなきゃいけない理由っていうのもあるのかもしれない。
けど少しずつこの方向で行って、
最終的に「テレビを受像機で観る人がいなくなって」から放送を終了し、
NHKも静かに幕を閉じる。
それをゴールとして、
これからの事業の方針にするのもいいんじゃないかと思っています。
今のネットやPC、スマホの性能の向上速度からすると、
おそらく100年とかからず、
あるいはもっと短期間で達成されるんじゃないかと思いますから…