「胸が熱くなるロボットアニメ」は?
http://animeanime.jp/article/2017/01/30/32350.html


今日の日記は個人の感想と考えなんで、それでもOKという方だけお願いしますね。
特に90年代以降に生まれた若人には「そんなん知らんがな」という内容だと思うので、
申し訳ない(苦笑い)。



次々に出てくる荒唐無稽な新設定・新要素。
物語の核心に届いたかと思ったらさらに奥がある。
連発されるどんでん返しのどんでん返しのどんでん返しのどんでん返しと、
観てるこっちがついてけないほどの盛り込み感とスピード感の内容でしたが(苦笑い)、
やはり「勇者王ガオガイガー」は、ガオガイガーというロボットの魅力そのものがケタ違いでした。
そしてロボットアニメである以上、そこが最も大事なところ。
じゃなかったらロボット出す必要がないですからね。


70年代ロボットアニメ的な部分を前面に押し出しているところがまずたまらんです。
やはりぼくらのロボットアニメの基礎は70年代スーパーロボットなんだよ(苦笑い)。
90年代の勇者シリーズやエルドラン・シリーズは、
ぼくの中では原点回帰、80年代のリアルロボットから70年代的なものに戻ったような印象があったんですが、
ガオガイガーほどそれをぶちまけてくれたものはなかったからね。
第一回の放送開始直後、主題歌を観た聴いた瞬間からノックアウトでした(笑)。
主題歌の歌詞も、ブロウクンマグナムみたいな武器も、
「マジンガーZ」を意識してくれてるところあるし(笑)。


そしてデザインそのものもすばらしい。
一見ずんぐりしたその姿は「デカい」「強い」「重い」を見ただけで感じさせてくれた。
特に「重い」がいかんなく表現されているのがガオガイガーの最大の魅力だった。
それは自分の重さ、自重ということだけでなく、攻撃にも現れていた。


とにかく一発一発のパンチが重い!
マニピュレーターは繊細なんだからどうのこうのなんて関係ねえ。
やっぱねえ、ロボットはブン殴ってこそナンボなんですよ!(笑)
さらにそのパンチの一発だけで決まってしまうようなハードパンチならなお良い。
ガオガイガーでもそういうシーンはほとんどなかったけど、
でもそう感じさせてくれるような重いパンチだったのがたまらなかったです。


武装も剣もなければ銃もない、内蔵のビームすらない、自分の体だけで戦うあのいさぎよさ。
標準装備は最強の「盾」と「矛」の一対のみ。
あとは膝蹴りくらいだけど、あれすらドリルでロマンは忘れないからね(笑)。


獅子王凱も、その中の人もよかった。
おそらく檜山さんじゃなかったらあそこまで「ガオガイガー」じゃなかった気がする。
なんというかねえ、檜山さんの演技って「めいっぱい」なんですよ。
演じるキャラクターが何も出し惜しみしない、一滴も余分な物はない、
何一つ不純物はない、すべてすべて出し尽くす、爆発・燃焼し尽くしている。
そんなイメージを感じさせてくれる。


実はねえ、他の作品だとこういう「気合いでパワーアップ」が
それこそご都合主義に見えてしらけてしまうことが多いんです(苦笑い)。
70年代ロボットアニメ風である以上、気合いで強くなるはあってほしい。
でもご都合主義にはしてほしくない。
その辺りのギリギリのラインを、ガオガイガーはキープしてくれてる感があるんですよ。


他にも「街中で思う存分戦えるフィールドを作れる」ディバイディングドライバーとか、
「問答無用でぶっ叩いて相手を消滅させてしまう」ゴルディオンハンマーとか、
中途半端に知識を得たオタクが賢(さか)しら顔でツッコんでしまうところを解消してくれたり、
あまりにガオガイガーらしい必殺ツールを出してくれたり、
いろんな意味で観ているこちらの感情を満たしてくれたのがガオガイガーでした。
途中からとんでもない超エネルギーが出て来たりもするし、
OVAではロボットですらなくなっちゃったけど(笑)。


正直、マジンガー(70年代スーパーロボット)やガンダム(80年代リアルロボット)に続く
エポックメイキング的なロボットアニメは出てきていないと思います。
これはもう、よほどの天才が時を得て現れない限りどうしようもないと思う。
エヴァンゲリオンはその域にあったかもしれないけど、
「エヴァはロボットじゃない」というおきまりのツッコみはあるだろうし(苦笑い)、
なによりあれはジャンル化できる作品じゃない。


その意味でガオガイガーは70年代ロボットアニメの一つの到達点のような気がしているんです。
主題歌から何からすべてね(笑)。
そんなわけでこのあとも聴こう、「勇者王誕生!」(笑)