ネタバレ入ります。


■三日月八つ当たり(苦笑い)


今回は敗走のお話。
前回窮余の一策、シノの特攻が無に帰し、
とにかく一旦引いて戦力を整え直さないといけなくなってしまった鉄華団&マクギリス軍。


とはいえ今日の冒頭は「三日月怖い」から入ったが(笑)。
そしてあれは八つ当たりだが(苦笑い)。


いや、鉄華団サイドから見れば
「ジュリエッタちゃんの妨害さえなければ」ということで正当な報復ではあるだろうけど、
俯瞰して見ればどっちにも立場はあるともわかる。
そういうのを抜きにしても、
今回Aパートでレギンレイズ・ジュリアをあそこまで一方的にボッコボコにできる力がありながら、
最も大切な局面でジュリエッタちゃんに妨害を許したのは完全に三日月のミス、油断だけに、
八つ当たりの自覚は本人にすらあったような気はする。
あとで珍しく一人で考え込んでたしね。
おそらくこれも珍しく、落ち込んで反省していたんだろう、きっと。


■マッキー、今週もいいとこなし(苦笑い)


クーデター以来、計算違いが立て続き、
結局ラスタルとの決戦にも負けて敗走に入ったマクギリス。
ガエリオとのモビルスーツでの一対一にも実質敗北し、
唯一の人材である副官も失った。


それにしてもマッキーは準備が足りないなあ。
ガエリオが生きているかもしれないとわかった時点で、
もうちょっと彼に対する反撃・反論の用意もしておかないと。
自分がバエルで出たらキマリスヴィダールが出てくるに決まってるんだし、
そっちに関しても対応策を考えておかなければ。
とはいえ今回は自分が前線に出るつもりはなく、
敗残兵の志気を挙げ、糾合するために仕方なくの出撃だったんだろうけど。


■ガエリオの限界


ガエリオはとことんいいヤツだし、
殺されかかったことで視野も広がり人格も陶冶(とうや)されたけど、
やはりどうしても限界はあるか。
石動の気持ちはわかるとしつつ、マクギリスの理想はまやかしと断言した。
だけど自分たちはまやかしすら石動たちに見せることはできていないという自覚はないものな。
どこまでも「天上人」の意識から抜け出すことはできない。


■ジュリエッタちゃん、ンデ期(笑)


ただそれだけにギャラルホルンという枠の中では見事すぎるほど高潔で頼りがいのある人物だ、ガエリオは。
ジュリエッタちゃんにとっては師にすらあたるだろうな。


憎まれ口ながら「見舞いが遅い」と文句を言い、
ガエリオの「待ちこがれられてるとは思わなかった」という半分は冷やかしだろう返答も否定せずと、
完全に「ンデ期」じゃないですか(笑)。
(ンデ期とは、ツンデレの「ツン」から「デレ」に移る中間期のことである(笑))。
恋愛感情かはともかく、
ラスタルとは違うタイプの「大人」をやってくれるガエリオに敬意を持っているのは確かだ。
イオクにはそーゆー感情は微塵も持っていないことと比較すれば、瞭然でしょう(笑)。


それにしてもジュリエッタちゃん、生きててよかった(汗)。
バルバトスにボコボコにされて大怪我までさせられたところで
「あれ、今週退場?」とヒヤッとしたけど、一命を取り留めてくれてよかった。
体のどこかが欠損したりしていなければいいけど…
おそらく傷跡は治せるんだと思う。
そのくらいの治療技術はありそうだし。
ガエリオはあえて残してるんだろうしね。


それにどうやら阿頼耶識化はしそうになくて、それもよかった。
たぶんもう参戦は無理だろうけど、なんにせよいろいろよかった。


■自覚あったシノにビックリ(笑)


恋愛感情といえば、まさかシノに自覚があったとはビックリだ(笑)。
今週そこが一番ビックリした(笑)。
しかしもともと鉄華団(CGS)は男所帯。
男同士というのも珍しくなかったのかもしれないなあ(苦笑い)。


■ユージン、ポップ級の変化


それとシノの「鉄華団首脳陣評」があまりに的確で笑った(笑)。
でもユージンはヘタレはほとんど抜けてるよ。
わかっててわざと言ってたんだろうけど。


今週だけでも、我を忘れかけた団長を叱咤して味方を撤退させ、
罪悪感から半ば呆然としている団長の代わりに艦隊の指揮を執(と)り、
マクギリスとの折衝(せっしょう)にもついてゆき、
ヤマギの気持ちも汲んできちんと立て直してみせた。
初期の、オルガへの嫉妬心と対抗心しかなかった頃から比べると別人のようだよ。
「ダイの大冒険」のポップ級の変化だね。


■適材適所の鉄華団首脳陣


鉄華団の首脳陣は、オルガ、ユージン、昭弘、シノ、というところだろうか。
あとチャドも入れていいかもしれないけど、
行動方針を決定するにあたっては、
この連中の意見(というより意思)が重要視されてるような気がする。
おやっさんやメリビットさんは、
もう完全に後見人の位置に下がって彼らにすべてを任せているし、
あとミカも入れてもいいかもだけど、この人はあらゆる意味で例外だからな(笑)。


で、役割としては、オルガが頭でユージンが補佐、副官。
昭弘は下士官で、シノは特攻隊長か。


ユージンの役割は、
オルガの考えをできるだけ円滑に鉄華団全体へ浸透させてゆくこと。


昭弘は兵士である下っ端のまとめ役(イメージでいえば「軍曹」)。
今週もいい「兄貴」だった。
「弟」も「嫁」も逝ってしまったのを知ってるだけに、
あれは観てるこっちも涙ぐんでしまったよ…


シノは隊長とはちょっと違う、
兵士たちの一番前に出て突進してゆく「最強の兵士」というところかと
(言葉は悪くなるが「匹夫の勇」)。


さっきも書いたけど、ミカは完全に別枠(笑)。
シノは先鋒として突撃しても他の兵隊がついていけるが、
ミカについていけるのはいないからね(苦笑い)。
一応ハッシュがついていってるけど、それも限界はあるだろうし。


■敗走からの反撃


圧倒的不利な状況で敗走中のマクギリス・鉄華団連合軍だけど、
こういう状況から再起を果たし、最終的な勝利を得た人は枚挙に暇がない。
スコットランド独立戦争のロバート一世とか、
彭城の戦いで項羽に追い落とされた劉邦とか、
最初の挙兵で惨敗した源頼朝とか。
もっとも負けっぱなしで滅亡しちゃった人も枚挙に暇はないけど、
でもそこは主人公サイド補正ってものもあるからね(笑)。


火星支部から締め出しを食らったマクギリス。
だけどこれはあんまり意味はないかな。
おそらく実力で戦力を分捕るだろうから(笑)。
ネットとかだと「名前倒れ」「企画倒れ」とマッキーの失敗ともども揶揄されることも多いけど、
この点に関しても「錦の御旗」=バエルを持っていることは、
本当に大きいアドバンテージなんだ。
個人的にはこの辺はもうちょっとしっかり描いてほしい気はするんだけどな。


ラスタルやガエリオはマッキーがバエルを利用しているだけとわかっているから
その辺まったく感じていない風だが、
兵士はまだしも中・高級指揮官を含めた士官は
「ギャラルホルン教育」「ギャラルホルン史観」が骨身に染みてるはずだから、
バエルを擁するマッキーに銃を向けることにもっと動揺するだろうし、
その辺を描くことでバエルの価値やギャラルホルンという組織を、
深く広く表現することもできるだろうとわかるだけにねー。
主人公はあくまで鉄華団だからそっちを掘り下げる余裕はないかもだし、
時間の制約もあるんだろうけど、いろいろもったいねー!(苦笑い)


■あれ、アトラちゃんもしかして…?


衛生兵の役もやらなくちゃいけないアトラちゃん。
本当に鉄華団にとってこの子がいてくれることがどれだけ救いになってるか…


それもこれもミカのせい(おかげ?)だが、
ハッシュとの会話に「あれ?」と感じたのは俺だけではないはずだ。
「ちょっと変わった」のが、先々週、ミカと二人きりで会話したことに起因するのか、
それとも二人きりでもっと深いことがあったのか…?
でもなあ、アトラに子供ができちゃうと、
それはミカの死亡フラグにもなるから、痛し痒しなんだよねー(汗)。