ぼくに大相撲のことを語る資格は実はありません。
なにしろこの20年以上、まったくと言っていいほど観てないから(苦笑い)。
とはいえ、それだからこそ耳に入ってくるのは角界でも主要ニュースばかり。
最近は稀勢の里の話題ばかりを聞くな。
どうやら久しぶりの日本人横綱ということで大盛り上がりらしい。
ただそう聞くと、個人的にはちょっと眉をひそめたくなる気分にもなります。
稀勢の里個人に対してではなく、
「それって外国人力士たちにすごく失礼じゃないだろうか?」という不快さです。


感情としてわからないわけでもない。
べつに日本人だけじゃなく、他の国の人たちでも自国の国技やそれに類するスポーツで、
他国の人間ばかりが優勝していたら、久々の自国民の活躍に盛り上がることでしょう。


でもなあ、とやはり思う。
だったら外国人力士を呼んでくるなよと思ってしまう。
彼らは自分の国からまったく知らない国へやってきて、
そこで寂しい思いやつらい思いをしながら必死に稽古して、
強くなって成果を出している。
彼らには彼らなりの事情があって(金銭とか)やってきたというのがあるにしても、
その意志と意気と努力には、より敬意を持つべきじゃないでしょうか。


また「やはり相撲の真髄は日本人にしかわからない」的な考えがあるとしたら、
これもまた眉をしかめたくなる。
相撲やその真髄って、国籍も人種も越えて伝えられる、
本当にすばらしいものじゃないんだろうか。
もし日本人にしかわからないような、せせこましくて小さいものだとしたら、
ぼくにはその方がガッカリです。


視点を変えて考えてみるとわかりやすいかもしれない。
西洋のバレエや音楽などを日本人が修得しようとしているのを見た西洋人に
「西洋文化を日本人が本当に理解できるはずがないだろう」と言われたら、
どう感じるか。


相撲に限らないけど将来的な理想としては、
あらゆる国の、あらゆる人種の人たちが同じように土俵に上がり
(極端な話、一人も日本人力士がいなくても)、
応援する人たちも同じように歓声と賞賛と敬意を贈る。
そうなったとき、相撲の真の価値が、さらにもう一つ証明されるんじゃないでしょうか。
そんな風にも感じています。