実質的なシリーズ最終話「カードキャプターさくら 封印されたカード」の映画が
リバイバル上映されるそうな。
このご時世に映画館でリバイバルというのもすごいな、とも思うけど、
ルパンのカリオストロも上映されてるし、そういうのが流行りつつあるのかもしれない。
悪い話じゃないです。
映画は映画館で観るために作られてるから、それが一番魅力を体感できるもの。


で、「封印されたカード」、ぼくも当たり前のように本上映(?)を観に行ってますが(笑)、
これはラストシーンが一番印象に残ってるんですよねえ。


ぼくはさくらをはじめ、あの作品に出てくる子供たちに罪悪感を持ってます。
昔の日記でもちょいちょい書きましたが、要するにみんないい子すぎる。
これはCLAMP作品の子供全般に言えることだけど、本当にいい子ばかりなんですよねー。
そのいい子さが「大人にとって都合の良いいい子」に感じられて、
当時すでにいい大人だった人間としては、
そんな風に後ろめたさを覚えたりもしてたのです(苦笑い)。


特にさくらはこれでもかってほどいい子。
ちょっと悪い子の部分でも夏休みの宿題をため込んでしまう程度のものだけど、
これだってむしろ「このくらいの方が子供らしくていい」という、
スイカに塩をかけて甘みを強めるような、
より「都合の良いいい子」を感じるための要素とも取れてしまう。


たまにケロちゃんや小狼が「それはダメだ!」と全力で止めても我を通すときはあるけど、
それだってほとんどすべてが他の人のため。
TVシリーズでさくらが自分自身のためにワガママを通すシーンって
ぼくの中では記憶にないんですよね。


それが映画のラストシーン。
あのときだけは小狼が「危ないからやめろ」と止めたのを、
自分のために「ヤダ!」って笑顔でワガママを通したのを見て、
すごくうれしくてホッとしたんですよ。
「ああ、さくらにもようやく自分のためにワガママを言える相手ができたんだな」って。
なにしろ彼女は、友達はもちろん親や兄弟にすら、
ケンカはしても自分のワガママ言わないから。


じつは映画の内容ほとんど忘れてるんですが(照)、
でもあのラストシーンだけはとてもよく覚えています。
あそこだけ、また観たい気がするな。