おいでませ最新巻。だけど発売日当日には買えなかった。
なぜなら毎回「とらのあな」の特典である小冊子を狙ってるから、近所で買うのを思いとどまったのだ(笑)。
これで今のところ5冊全部小冊子は手に入れた(笑)。


そんなわけで当然ながらネタバレ入りますので注意です。


今巻あたりから、そろそろ餌づけをするだけの間柄でなくなってきた二人。
ここから恋愛方向へシフトチェンジするのか、それともギリギリでそちらには行かない微妙な関係を維持するのか。
個人的には後者だといいなと思ってたりします。
前巻の感想でも書きましたが、その方が好みなので(照)。
http://suntu500.blog.jp/archives/1068384644.html


しかしいずれこの方向に行かざるを得ないとは思っていたけど、考えてたよりずっと早かったな、作中時間的に。
行くにしても大和が2年生になった頃くらいからだと思ってたんですが、まだ一年生の夏が終わったばかりの時期。
この展開の早さとするとこのマンガ、大和の高校三年間ではなく、一年間だけを舞台にした話なのかもしれないな。
考えてみれば、大和が2年に進級するとき学校の寮に入り直すのが自然な流れだし。
だとすると、より切なさが増すなあ…


■第29膳 それぞれの理由

これ、ガンガン本誌で読み損ねていて、しかも4巻発売直前くらいに掲載してたものですから、5巻が発売するまで何ヶ月も読めなかった話なんです(笑)。
待っててよかった(笑)。


強豪校だと部員は何十人(下手すると百人以上)もいて、その中でベンチ入りできる選手は18人くらいだっけ?
甲子園に行こうかって学校に入ってくるほどの選手なら、中学以前はいい意味でお山の大将になるくらい野球上手かっただろうから、三年間一度も試合(少なくとも公式戦には)に出られないとなれば、ある程度覚悟はしているにしても、そりゃ絶望感あるよな。
とはいえやっぱり、陰口叩くようなメンタルだからダメだったんだろうけど。
作者の里見Uさん、強豪校の取材とかにも行ってたみたいだし、やっぱり実話としてこういうこともあるんだろうな。


ちなみにこの作品で一番のイケメンは元キャプテンの須藤さんだと思っています(笑)。


八雲さんは年齢的に母親はちと無理があるが(笑)、でも未亡人なだけに、今のところ自分は母親にはなれないと思っているから、そこもいろいろ単純ではない心情なんだろうかな。


■第30膳 ワクワク台風ご飯!

台風で練習がなくなった大和のため、昼食も作ることとなった八雲さん。
しかし前夜、普段以上の食欲を示した大和のため、食材をほとんどすべて食べきられていた(笑)。
台風の中、買い物に行こうとするが、大和が実家から送られてきた缶詰を持て余していると言っていたことを思い出し…という流れ。


そこで作られた料理は

・サバ缶とたまねぎのしょうゆマヨ炒め
・コンビーフとキャベツの炒めもの
・ぜいたくかに玉風オムレツ
・きんぴらごぼう
・きゅうりと大根の浅づけ
・松茸のお吸いもの(インスタント)


調理は「かんたん」「とってもかんたん」「びっくりするほどかんたん」とされていましたが、普段料理は「焼くだけ」「炒めるだけ」という人間には、これでも簡単ではありません(笑)。
とりあえずうまそう(笑)。


午後には台風も通り過ぎ、八雲さんの「何か食べたいものある?」に「肉」と答える高校生男子(笑)。
そりゃそうだ(笑)。
この日は荷物持ちで一緒に買い物に行きました。


細かなことなんですが、大和の体つきが最初の頃に比べて、厚く大きくなってきてるんですよね。
「おおきく振りかぶって」の西浦ナインもそうですが、こういうあたり、高校野球を題材としている作者さんはしっかり描かれててすごいなと感じます。


■第31膳 夜に咲く花

商店街でもらった花火大会のチラシを冷蔵庫に貼られているのを大和がめざとく見つけます。
花火は好きだが行く気はあまりないという八雲さん。
それを聞いて旦那さんの遺影が目に入る大和に――恋情か義侠心かおそらく本人もはっきりしないだろう中――無骨に誘われ、少しためらいつつもOKする。
当日、いつもより早起きしてしまったことで、思った以上に楽しみにしていることを自覚した八雲さんは、浴衣も着ることにした。
が、突然の大雨で花火大会は中止(汗)。
それを事前に知っていた大和は、気を利かせて線香花火を買ってきていて、想像以上に喜んでくれた八雲さんと一緒にベランダで火をつける。


「来年も雨降ったらこれやろっか」という八雲さん。
この二人に「来年」はあるんだろうかというのが気になっています。


■第32膳 大和の漢(オトコ)メシ

週中、急に実家に一時帰宅しなくてはならなくなった八雲さん。
つまり大和の晩メシがないということ。
大和としては、カップ麺等ですませようと考えていましたが、八雲さんに感化されたか、「何か作ってみよう」と思い立つ。


とはいえ、料理らしい料理なんて作ったこともなければ、そもそも知識がほとんどない。
「とりあえず米と、あとはなんでもいいから肉と野菜」をスーパーで用意することにしましたが、そこで中学時代ボーイズ(少年硬式野球の団体の一つ)の合宿でチームメイトと一緒に作った簡単な料理のことを思い出します。


それらの材料を買って、調理開始。
まずは米を炊く。
炊飯器はないため、鍋で。
このあたり、細かい調理法はスマホで調べる(便利ないい時代(笑))。
無洗米1キロ(!)を鍋に入れて30分水につけ、その後、米の1.2倍の水を入れて火にかける…が、計量カップなどない(笑)。
目分量で行こうかとも思うが、ふと思い出す「g=cc=ml」という単位の共通性。
600mlのペットボトルを用意し、2本分(1200cc)の水を入れて事なきを得る(笑)。


予想以上にうまく炊けて満足する大和は、次におかず作りに手をつけようとするが、鍋は一つしか持っていない(笑)。
テーブルにラップを敷いて、その上に米を開け、ようやく鍋をあらためて確保(笑)。
その鍋を使って、今度は白菜と豚肉をミルフィール状に重ねて並べ、煮る。
これで

・米
・白菜と豚肉のなべ

のできあがり(笑)。
食器なんてないし、めんどくさくもあるから、米はラップから、おかずは鍋から直(じか)に食う(笑)。
それにしても1キロを簡単に食べ切っちゃうんだから、やはりすごい(笑)。


そこそこうまかったし、腹もいつも通りふくれたけど、でもやっぱりなんだかどこか物足りない。
なんとなくスマホを見ても、八雲さんからの連絡はない(ルイからは涙ぐましいほどのアピールがある(苦笑い))。
明日の晩飯に思いを馳せる大和。


そして次の日の朝、八雲さんから連絡があり、「今日のごはんは目玉焼きのっけハンバーグ」とのこと。
うれしげに練習に向かう大和…で終わり。


登場してもいないのに、ルイちゃんがいろいろかわいそうで(苦笑い)。
しかし朴念仁の大和を攻略するには、やはり色より食を前面に出すべきで、この点は完全に大和の胃袋を鷲掴みにしている八雲さんの独壇場だからなあ(笑)。


■第33膳 Swim the night(前編)

今回と次回は水着回(笑)。
性格的にも嗜好的にもインドア派な八雲さんにうまいこと水着を着させる展開にしてて、さすがだなと(笑)。
ただぼくはこういう勘違い系の話はなぜか苦手なところがあるので、内容的にはちょっとスルー気味です(苦笑い)。


インナーマッスルを鍛えるには水泳がいいと聞いた大和。
だけど練習があるため昼間はプールに行く時間が取れず、八雲さんに夜でも泳げるプールがないかと尋ねてきます。
と、そこで八雲さん、青年漫画編集部に勤める親友の由梨からもらった夜でも泳げるホテルのプールの招待券のことを思い出す。
招待券だけにタダだし、行ってみようという流れになりますが、当然ながらこれはナイトプールの招待券(笑)。


この手のことにウトい二人は、ナイトプールが半ばイカガワシイ場所だとは知らずにやってきて、ホテルの前で立ち往生。
と、そこへルイの姉、ランがやってくる。
このナイトプールでバイトをしている20歳の女子大生で、当然大和とも幼なじみ。
ナイトプールについての説明もして、ちょこっと手助けして泳がせてくれることになりました。
ホントは泳ぐ気のなかった八雲さんだけど、水着強制のプールということで、レンタルで借りることになったけれども…


■第34膳 Swim the night(後編)


ナイトプールは当然競技用プールと違い、ちょっとヘンな(オシャレな)形をしていて、ガチ泳ぎしている人もほとんどいない。
そのことにわずかな戸惑いを覚える大和だけど、八雲さんの水着姿にはさらに戸惑う、焦る、喜ぶ(笑)。
ランが選んだであろうそれは、かなり布地の少ないビキニだからね(笑)。
とはいえ女性の水着姿をガチ見をできるほど老成(?)していない大和は、鑑賞もそこそこにプールへ飛び込んで逃げる(笑)。


八雲さんも相当恥ずかしい思いもしたけれど、プール自体は楽しく、浮き輪につかまってのんびりゆったり過ごしながら、春、大和にはじめて「餌づけ」したときからのことを思い出す。
おそらくナンパは来なかった模様(笑)。


その裏で、大和はランに八雲さんとのことを諭(さと)されます。
好きになっても近くて遠い関係で、うまくいかない可能性の方が高いだろうということを。


大和自身、八雲さんにそういう感情を持っていることを否定していますが、わずかに惹かれつつある自分を感じ取ってはいるんじゃないでしょうか。
でもその感情が表面に出てくるには、まだまだ乗り越えなければならないハードルがいくつもある。
そしてそれらを越える前に、彼女への想いもくぐもったまま消えていくことだって珍しくない。
帰りのバスの中で八雲さんを見ながら、大和も少し考えていたみたい。


■第35膳 寝かせてほしいの

ある意味、ついにやってきたかこのネタ、という話(笑)。


八雲さんが大和と一緒にナイトプールに行ったと聞き、驚きつつも一人盛り上がる由梨。
半ば冗談ながら「やりたい盛りが相手なんだから気をつけなよー」と注意もされる始末。
八雲さんもそんな由梨に怒りながら、相手がやりたい盛りというのはさすがにわかる。
大和との年齢差もあって、自分の魅力に今一つ気づいていない八雲さんですが、それでもちょっと気になってしまい、その夜、大和のことを意識してしまいます。
性的な迫られ方をするのではないかという意味で(笑)。


が、大和は基本、色気より食い気。
八雲さんが作ってくれたカレーを食いまくり、さらに最後の一皿は、一晩寝かせて明朝に食わせてほしいと頼んでくる(笑)。
いささか意味深な頼み方(八雲さん視点で)だったせいもあって、拍子抜けした八雲さんも一安心。
余計なことを言った由梨に「ばーか!」連呼のメールを送っておしまい(笑)。


ちなみに大和の朝食は、いつも学校の寮に行って食っているんですが、この日も当然、カレーを食った後、寮でもしっかり食べるそうです。
本人曰く「余裕」で(笑)。


■第36膳 器のカタチ、心のカタチ

いつも通りの夕食の後、食器を片づけて台所に持って行こうとした大和でしたが、手を滑らせて茶碗を割ってしまう(自分のと八雲さんのを両方)。
八雲さんは気にしないように言うが、大和は大変気にしている様子で、八雲さんとしてはそっちの方が少し気になる感じ。


とはいえ八雲さんに感懐がないわけでもない。
大和が使っていたのは八雲さんの亡夫の茶碗。
旦那さんが生きていたころ一緒に買いに行ったもので、大きさで他に適当なものがなかったため大和用にと特に意識せず使っていたけれど、壊れたとなると少し旦那さんとのことを思い出す。


とにもかくにも茶碗は必要なので、次の日、同じものを求めて旦那さんと一緒に行った家具屋「NITOLO」に向かいます(笑)。


だけどかなり古い商品のため、すでに在庫はないとのこと。
残念さや寂しさに似た感情をおぼえる八雲さんですが、旦那さんはモノにはこだわらない人だったことを思い出し、気を取り直してあらためて食器売場へ。


いろいろ物色しますが、大和の食欲に対応できる大きさと、デザインに対する自分のセンスとの狭間で思い悩みます(笑)。
いっそドンブリにしてしまおうかとも考えますが、ここで値段もサイズもデザインもちょうどいい茶碗を見つけます。
が、それはペア売り。
自分は構わないが大和が嫌がるかも…としばし悩みますが、普段の彼を思い出すと「あの子は気にしないわね」と、あっさり購入決定(笑)。


その後は家具売場でいろいろ見て回り、楽しんでから帰宅。晩ご飯づくりに入ります。
そして大和も帰宅してきますが、いささか神妙な、申し訳ないような面持ち。
いぶかしむ八雲さんに大和が差し出したのは、壊したものとまったく同じ茶碗。
ネット検索して、店をまわってなんとか見つけだしてきたとのこと。
ただし見つけられたのは自分の分のみで、八雲さんの茶碗は見つけられず、そのことを謝る大和。
感謝は覚えつつも、そこまでしなくても…という八雲さんに、「旦那さんと使ってたやつなのかなと思って…」と答える大和。
朴念仁とはいえ、やはり気づいていたようで、そのことに驚きと意外さと、そしてあらためて感謝を覚える八雲さん。


これから二人で使うのは、今日八雲さんが買ってきたペア売りの茶碗にして、大和が買ってきてくれた分は、旦那さんの霊前へのお供え用にすることにしました。


■アプリ「マンガup!」用 描き下ろし宣伝マンガ

上記通りの内容です(笑)。
ただ、「つかみ」を優先したせいか、食事のあと、眠ってしまった大和の服に八雲さんがあやまってしょう油をこぼしてしまい、それを拭き取ろうとあわてるあまり、彼に馬乗りになってしまったところで目を覚ますという、本編ではあまりなさそうな、直接的なハプニングを描いていました(笑)。


■未亡人(28)が男子高校生の穴にカタイ棒を出し入れする本

恒例、「とらのあな」特典の小冊子。
最初に比べてサイズがちょっと小さくなっているのは、レジで商品と一緒に手渡すのではなく、最初から封入するのに都合がいいからかな。


今回は「耳かき」(笑)。
なぜだか八雲さんは他の人の耳かきをするのが大好きだそうな(笑)。
そんなわけで今は大和が対象になってますが、膝まくらをするでなく、座ったままでやる感じです。
そのあたりに二人の微妙な距離感も見えて、ほのぼのした雰囲気だけではないおもしろさもありました。

胸が当たるのが心地よいというあたり、ほのぼのだけではないけれども(笑)。