ぼくは田中芳樹信者になって30年ばかり経ちますが(笑)、その中で微細な変化を感じたことがありました。
といっても本当にちょっとしたことで、錯覚に近いかとも思うんですけどね。


ぼくらにとって田中芳樹といえば「銀河英雄伝説」を筆頭に「アルスラーン戦記」とか「創竜伝」とか、どちらかといえば国家レベル、歴史レベルの規模のお話がメインと感じてる人が多いんじゃないかと思います(創竜伝なんて「お笑い家庭小説」にして神話レベルのお話だし(笑))。
だからたまに訊かれる「趣味は?」という質問に「読書です」と答え、そこから「好きな作家は?」「田中芳樹先生です」「ああ、銀河英雄伝説の」みたいな流れがあったんですよね。


それがこの10年かそこらで「好きな作家は?」「田中芳樹さんです」と答えると「ああ、私も好きです。薬師寺涼子読んでますよ」と、お涼サマの名を挙げられることがポツポツ増えてきたんですよ。
特に女性に。


ぼくもお涼サマは好きです。
最新刊が出れば真っ先に買って、全巻持ってます。
一作目の「魔天楼」は文庫版ですよ、買ったのは(笑)(「薬師寺涼子」シリーズは新書サイズで出版されてるけど第一作は文庫サイズでの出版だったんです。その後新書サイズも出版されましたが)。


ただ最初に書いたように、ぼくの感覚からすると田中先生の本流は「国家・歴史レベルのお話」なので、お涼サマは傍流の感覚があるんですよね。
怪物は毎回必ず出てきますが、数万、数十万の軍隊や艦隊は出てこないし(笑)。


それが銀英伝などは読んでいないけど、お涼サマは読んでいるという読者が増えてきて、そっちが田中先生の本流になりつつあるのかな、という感触が芽生えてきてるのです。
良し悪しというより、そういうものなんだなあという感心というか。


そもそも田中先生ご本人は、おそらく中国史関係の作品をご自身の「本流」にしたいと望んでらっしゃるんじゃないかと思うので、その点ではぼく自身の感覚が不興を買うものだろうなと(苦笑い)。
それに最近はアニメ化・マンガ化が進んで「アルスラーン」や「銀英伝」が復権を果たしてきてる気もするしね(笑)。