他のが好きな人には申し訳ないですが、ぼくの中でマクロスシリーズは「マクロス7」で終わってるところがあります。
それ以後のFとかΔとかはちょっとしか観てないから公正な評価ではないし、それらもきっとおもしろいんだろうと思うんだけど、「マクロス」というくくりで見ると、熱気バサラを越えるキャラを出すのは、どうしてもほぼほぼ不可能だろうと思えてしまってね(苦笑い)。
7以後のマクロスでも似たキャラはいたかもしれないけど、やはり開拓者が一番インパクトあるからね。


「歌う大馬鹿者」「銀河のカラオケ野郎」こと熱気バサラ。
戦場にバルキリーで飛び込み、「戦闘なんてくだらねえぜ! 俺の歌を聴けえ!」と、ただ歌う。
ただただ歌う。ただただただただ歌うのみ。
そして本当に「歌を歌うことだけ」で戦争を終わらせてしまった、おそらくアニメ史上でも希有な信じられないほどの愛すべき大バカ野郎(最大級の誉め言葉)。


実際には歌うことで発生する「スピリチア」≒「サウンドエナジー」というエネルギーによって敵(プロトデビルン)をひるませたり押し返したりしていたし、最後もゲペルニッチが自ら「歌う」という行為をおこなったことで自浄して戦いが終わったわけで、純粋にバサラの歌が戦いを集結させたわけではないかもしれない。


でも最初はあれだけ否定する人たちしかいなかった中で、何一つブレることも迷うこともなく(実際は途中で何度か悩んだけど)バサラが歌い続けたからこそ、敵に対して有効なサウンドエナジーというエネルギーの存在に気づけたし、ゲペルニッチも「歌う」という行為をやってみようとする気になれた。
バサラの歌、もう少し正確言うとバサラの「歌という存在」に対するありえないほど絶対的な信頼感が戦争を終わらせたというのは正しいと思う。


実際、バサラほど「歌という文化の持つ力」を信じた人を、フィクションとはいえ創り出したこと。それだけですごい。
現実のミュージシャンはもちろん、フィクションの中でさえ(ギャグや子供向け、歌にそういう異能力があると設定しているアニメをのぞけば)、戦闘のまっただ中に飛び込んで実際に歌うことで戦いを止められるとは思わないし思えない。
どれだけ歌が好きで、歌に世界を一つにする力、人を幸せにする力があると思ってる人でも「いやいや無理でしょ、常識的に考えて」となるし、なって当たり前だ。
その意味でバサラほど「歌」を信じた人を、リアルでもフィクションでも、ぼくは見たことがない。


そんなわけでぼくはバサラにベタ惚れしてまして、他のマクロスに対して公正に接せられないため、申し訳ないと思ってる次第で(苦笑い)。
唯一の例外はオリジナルの「超時空要塞マクロス」と「愛・おぼえていますか」かな。
好き嫌いで言えば「7」が突出してるんだけど、この二つはすべてのはじまりだからね。別格。
それに好きな歌からすれば「愛・おぼえていますか」はイントロ聴いただけで泣けるからね(照)。
Fire Bomberの「TRY AGAIN」とコレだけだからね、イントロで涙出るの(照)。
どっちも最終決戦のBGMというか「MM(メインミュージック)」だからね。


あ、あともう一つ個人的に。
バサラにはミレーヌより花束ちゃんの方がお似合いでふさわしいと思っています(笑)。