ケーブルテレビに入っていると、思いもよらない昔のドラマや映画が見られたりします。
個人的に1990年代あたりは「最近」の感覚があるんですが(笑)、1960年代はさすがにまだ生まれてないので逆に大変新鮮。
特にこの時代は、今に比べると粗っぽい力強さがあって肩に力を入れずに観られ、そこが痛快。
今だと「ここがどうの、そこがどうの」と、いろいろ細かいところまで突っ込まれることばかりだからね(苦笑い)。
特にこの時代は、今に比べると粗っぽい力強さがあって肩に力を入れずに観られ、そこが痛快。
今だと「ここがどうの、そこがどうの」と、いろいろ細かいところまで突っ込まれることばかりだからね(苦笑い)。
といってもそれは「今から観た未来」=「未来から観た今」も同じことだろうから、別に今の作品の方が存在として優れてるわけではない。
当時のいろいろな不備を、年単位で少しずつ修正したり作り直したりして今の作品があるわけで、それは未来に向かうほどさらに進んでゆく。
30年後に今の作品を観たら、穴だらけ、粗だらけってのは当たり前のことだ。
逆に昔の方が力強くて、今の作品はチャチくてダメだというのも違うと思うけどね。
結局好き嫌いだし、人間「自分が所属した時代」が一番だと感じやすいものだから。
そういうことはどうでもいいとして、ちょっと前は「スパイ大作戦」を観ておもしろかったし、今は「スタートレック」を観てると楽しい。
日本映画も石原裕次郎さんとか小林旭さんの映画を何本も観てると、この人たちが「スター」と言われるのがわかる気がするよ。
石原裕次郎さんはぼくらの世代でさえ「ボス」か「課長」のイメージが一番強いからね、どうしても(苦笑い)。
とはいえ裕次郎さんは、ボスや課長の存在感だけでも尋常じゃないけれど。
たいてい二人とも(一人とも(笑))七曲署や西部署の部屋に座ってるだけなのに、いるといないじゃ作品の重さや雰囲気が大違いだものな。
あと60年代じゃなく1970年~73年ですけど、中村梅之助さんの「遠山の金さん」もおもしろい。
ぼくは記憶にあるのは高橋英樹さんのときからだけなんですが、ちょいちょい「中村梅之助さんが一番よかった」という意見は聞いてたんですよ。
だから観てみたいと思ってたんですが、いやー、なんか納得。
別に杉良太郎さんや高橋英樹さん、松方弘樹さんがダメっていうんじゃないんですが、みなさん「パッと見」がそれだけでカッコよすぎる(笑)。
中村梅之助さんもカッコいいのに間違いはないんだけど、他の人に比べると普通寄りではあると思うんですよね。
だから市井で「遊び人」をやってもそれはどこにでもいる遊び人でそれほど目立たず、だけどどこか雰囲気が違うという、絶妙な味が出ているような。
当時は映像娯楽の主流が映画からテレビに移る時期で、出ていた俳優さんももともと映画や歌舞伎で名を馳せた人が多かったみたいだ。
そしてやはり映画に思い入れが強く、テレビは軽く見られていた。
たぶん今、テレビから見てネットの動画などが軽く見られているのと似たような感覚だろうな。
今も映画が滅んでいるわけではないけど、映画しかなかった時代に比べれば違う形で生き残ってきている。
ネットの映像娯楽がこれからどういう発展をしてゆくかわからないけど、すでにテレビに出ているタレントがネットのみの配信番組に出ているようだし、その流れは出来始めているんだろう。
そしてテレビも映画と同じように、これまでのような席巻の時代は終わり、別の形になって生き残っていくと思っています。