サクラと紅茶

日常のことを書いていきます。 物書き志望でもあります。 第2回富士見ラノベ文芸賞 一次選考通過

タグ:ジョジョの奇妙な冒険

ジョジョと言えばスタンドが代名詞だろうけど、
個人的には波紋も好きなんだよなあ。


スタンドは今につながる異能バトルに大きく貢献した作品の一つで、
波紋も異能の一つだろう。
でも波紋って「ゾンビ」「吸血鬼」という、
マンガに限らずホラーの歴史的モンスターに対する画期的と言っていい対抗手段だからね。
特に吸血鬼を倒すのに、
フィクションの中とはいえ人間はメッチャクチャ苦労してきた。
戦うにしても、十字架を用意したり、
眠ってるところに忍んでいって胸に杭を打ち立てたり、
とにかく防衛的だったり隙をついたりする消極的なものがおもだったもの。


それに比べて波紋は「拳でブン殴って倒す」という、
すごく能動的で直接的な攻撃法だからね。
DIOや柱の男はその他にもやたらと強烈だったからJOJOたちも苦労したけど、
たいていの映画に出てくるドラキュラ伯爵くらいなら簡単に倒せそうだよ(笑)。
特にジョセフの策の前にはあっさりやられそうだ(笑)。


実は3部のディオ様についても、波紋で倒してほしいところもあったんですよね。
承太郎がジョセフにちょっとだけコツを習っていて(きっと素質はあったはず)、
最後のトドメなり、絶体絶命の状況から一発逆転の「隠し武器」に使ったりして、
実質的にディオを倒した大きな要素になるというか。
その方がディオも最後の最後までジョナサンにしてやられた感を味わわされ、
あの時点での「ジョジョの奇妙な冒険」のすべてが統括された決着になったんじゃないかなと。


でも「てめーは俺を怒らせた」って勝因もまた承太郎らしくていいから、
こっちでも全然OKなんですけどね(照)。

いや検証ってほど大層なもんじゃないんですけどね?(笑)
「ロードローラーだッッ!」から承太郎がディオの足を蹴り砕き、
止めた時間が動き始めるまでの流れにいろいろ疑問があるというのをちょいちょい見かけるんで、
自分でも考えてみたんですよ。
いや、ぼくも昔おなじ疑問を持ったものですから、自分を納得させるために(笑)。
こういうの考えるのがまた楽しいというか、
二次創作とか作る人は好きっていうのはあるんじゃないかなと(笑)。


疑問の一覧は

1.動ける2秒を使い切ったはずなのに承太郎はどうやってロードローラーの下から脱出したのか。
2.勝利して悦に入っていたディオが止めていた時間と、
承太郎が止めていた時間の違いが曖昧。承太郎はいつから時間を止めていたのか。
3.なぜディオは承太郎が止めた時間の中で動けなかったのか。

こんな感じかな。
でもこれだけじゃなく他のこともちょいちょいと書いてます(照)。


まず「1」は、単純に動ける時間が延びたんだと思ってます。
時間を止められるようになったからには、
動ける時間の延長は付属品のような能力でしょう。


上からザ・ワールドのラッシュを喰らっててそんな余裕があったかという意見もありましょうが、
この場合、下からスタープラチナもラッシュをかましていて、
承太郎とロードローラーの間にわずかな隙間があった。
そして2秒が過ぎたところで承太郎自身が「自分は動けなくなった」と思い込み、
一瞬、ラッシュが止まる。
それを感じて(下からぶっ叩きつづける音が消えるからね)ディオは勝利を確信し、
これも一瞬、油断する。
ディオ様はけっこう油断しいだからね、特に調子に乗ってるときは(笑)。


だけど次の瞬間「まだ動ける」と感じた承太郎は、反射的にロードローラーの下を滑って脱出。
このあたりは「あげちゃってもいいさ」や「回転…!」や「最後の波紋」のときのジョナサンや、
赤石をかざしてカーズの波紋を増幅し火山を噴火させたジョセフも持っている、
生存と勝利のための直感に体がとっさに反応する
「ジョースター家の爆発力」が発動したと思いねえ(笑)。
そして「もう承太郎は動けない」と思いこんでるディオ様は承太郎が逃げたことに気づかず、
ロードローラーを潰し、勝利を確信する。
が、承太郎はこのときすでにロードローラーの背後で身を隠し、ディオの勝利の哄笑を聞いている。


そして「2」。
隠れている承太郎は、自分も時を止められると自覚する。
もしかしたらロードローラーの下敷きになったときから自覚していたのかもしれない。
そしてその能力がディオと同質どころではなく「まったく同じもの」と感じ取ったのではないか。
「よく似た特性」ではなく、
それこそディオが止めた時間も承太郎が止めた時間もまったく同じもので、
本人たちにも見分け(感じ分け)がつかないほど。


そう考えると(そのまま「3」の解釈に入りますが)ディオが
自分で止めつづけていたと思いこんでいた時間が本当は承太郎が止めたものだと、
実際に動けなくなるまで気づけなかったことに説明がつく。
ディオが止めていた時間が動き始める瞬間、承太郎が時間を止める。
その「承太郎が止めた時間」の中でディオは数秒動けるが、すぐに動けなくなる。


あるいは「時間を止める」「止まった時間の中で動く」というのは本来同じ能力で、
自分が止めた時間を使い切ったディオはその時点で、
承太郎が止めた時間の中では一切動くことができなくなっていたのかもしれない。
承太郎は「グィィッとさらに水中に引きずり込まれる」と言ってたけど、
ディオからすると「もうすぐ水面だと思ったら急に水位があがり、
水面がはるか上に行ってしまった」という感覚だったかもしれないな。


あと「止まった時間の中で動く」と「止まった時間の中で見る」は別ものかもしれない。
「見る」に関しては、同じタイプのスタンド能力を持つ者同士であれば
時間無制限で「見る」ことができるとか、そんな印象。
だからロードローラーの後ろで隠れていた承太郎は
「時間を止める」&「止まった時間の中で動く」の能力は使わず温存したまま、
見る(「聞く」も?)能力でディオの「時間」が終わる瞬間を待っていたとか。


こう考えると承太郎の言うディオの「敗因」にまた違う趣が出てくる。
承太郎が「時間を止める能力」にめざめた、
あるいは自分にも使えると気づいたのは、
どう考えてもロードローラーで潰しにきたディオの顔を見て「プッツン」来たときしかない。
つまりジョセフの死体をあそこまで不必要に辱め、承太郎をあそこまで怒らせなかったら、
承太郎も時を止める能力にめざめず、
最高になじんで最高にハイになったディオだったら、
最終的には完勝できていたかもしれない。
だからただの感情や激情やそれにともなう抽象的な理由ではなく、
真の意味で「てめーは俺を怒らせた」のが敗因だったんだなと。


あと「承太郎が止められる時間は1秒か2秒くらいじゃないの? それにしてはディオの背後に立ったとき、ずいぶん長い時間止めていたけど」
という疑問もあるかも。
これはぼく的には、このときはそれこそ最高にプッツンきていたし、
おそらくスタンドパワーも最高潮というくらい全開になっていただろうから、
それこそ10秒や15秒止められる状態だったんじゃないかなと思っています。
少なくともディオがジョセフの血を吸って最高にハイになったときと
同じくらいには止められたんじゃないかなと。


だけどそういうピークが過ぎればごく普通の状態に戻り、
スタープラチナ・ザ・ワールドも、そんなに長い時間は止められなくなった。
しかもおそらく承太郎はエジプト旅行以来、
そもそもスタンドをほとんど使わなくなったんじゃないかな。
今はもう違う感覚かもしれないけど、もともと「悪霊」として避けていた風もあるし、
そうじゃなくても日常生活でスタンドを使うなんてそれこそズルだし、承太郎の性格にもそぐわない。
作中に登場する犯罪者や、自分勝手な性格を持つ人間以外、
戦闘以外で積極的にスタンドを使うようなシチュエーションはほとんどないだろうしね。


だから承太郎も時間を止める能力を特に伸ばそうともせず、
スタンドを使うこともなく10年以上を平穏に暮らしていたのが、
ジョセフじいさんのせいで杜王町に行くことになり(笑)、
そこで予想外にスタンドバトルを戦わなくてはならなくなった。
だから作中では特に表現されてないけど、
平和にかまけて止められる時間を延ばす訓練をしてこなかったことを
かなり後悔してたんじゃないかな、承太郎は。


もっとも「止められる時間が長すぎない?」というのは、
もともと原作が5秒しか止まってないはずなのに
観てるこっちには30秒や数分くらい止まっているように見える演出だから問題ない、
という身も蓋もない解釈もあるけどね(笑)。


また「スタンド使い同士は引かれあう」という設定もあるけど、
それもある程度距離や生活圏が近くないと当てはまらないんじゃないかなと。
少なくとも国が違うほど離れてたら当てはまらない。
じゃなかったらアブドゥルやポルナレフや花京院はもっと早くに出会ってるはずだものね。
四部を考えると「町」くらいの範囲なら当てはまるのかな。
「ディオの刺客」という特殊な事情があったにせよ、
スタンド使いがあれほど大量に連続してやってくるって、
本当に異常事態だったんだと思うよ。


とりとめもなく思いつくままに書き連ねてきたから読みにくいだろうけど、
こんな感じであの最終決戦その他をもろもろいろいろ解釈しています(笑)。
これが正しいってわけじゃ全然ないし、荒木先生はまったく違う考えかもしれないけど、
そもそも自分で自分を納得させるために考えたものなので問題はない(笑)。
このラストバトルとかエシディシ戦とか大好きで、
昔、自分で文章(小説)に起こしたりしてたこともあったくらいだから、
いろいろ考えるのも楽しかったのだ(笑)。


でもこんなことを言いつつも、結局のところ
「おもしれえんだからどうでもいいんだよ、そんなこたあ!」
っていうのが一番正しい解釈だと思っています(笑)。

「ジョジョの奇妙な冒険」第三部のアニメが終わった。
ジャンプで連載してたときから何回読み返したかってくらいだから
ストーリーも展開も当たり前のように知ってはいるが、それでもやっぱりおもしろかった。
原作がおもしろすぎるだけに、ファンの評価は相当からい。
が、少なくとも原作ファンの思い入れとも互角に戦える内容だったと思うねッ!


キャストの人たちもすごかったが、やはり子安ディオはすごかった(笑)。
これまでずっと原作を読んできた以上、
ぼくの脳内にも自然「ディオの声」というのは形成されていて、
それとはもちろん違うんだけど、
互角以上にインパクトがあるディオ・ブランドーなのが子安さんなんだよなあ(笑)。
小野Dもよく引けを取らずに戦えたものだ。それがすごい。
男性声優の中で今一番脂が乗ってるのが小野Dだと思うけど、
だからこそ子安さんの演技と互角に戦えたんだろうな。
もともとの実力に分厚い経験や実績を兼ね備えたハンパない超級声優と、
才能ある若手時代から実戦を繰り返して本物の実力をつけ、
さらにもう一段階上にいこうとしている充実しきった盛期声優。
まさしくディオと承太郎の戦いそのものだったように感じたよ。


なんにせよ楽しかった。
さ、次は四部だな(笑)。
やらないはずがない。いや、やらないわけにはいかない。
いやいや、やらないとおさまらないでしょう、やっぱ(笑)。
すでに吉良が楽しみで仕方ないんですけど(笑)。

ずいぶん前のウルトラジャンプの巻末、作者の一言で荒木飛呂彦先生が
「スポーツで勝つか負けるかギリギリの試合は怖くて見てられない」
みたいなことを書かれてた記憶があるんですよね。
細かい言い回しは違うかもしれないけどニュアンスとしてはこんな内容だったと思う。


で、「それにしてはジョジョの作中の戦いはいつもギリギリ…」と思ったんだけど、
言われてみればそうでもないなと気づきまして(笑)。
いや、ギリギリはギリギリなんだけど、たいていの戦い、
最後は敵スタンド使いの能力や狙いをすべて看破し、
その上で策略を仕掛け、結果的にも心理的にも余裕をもって完勝で終わることが多いなと。
「キサマの次のセリフは!」はその最たるモノ(笑)。


あれがまたスカッとするというか気持ちいいというかなんだけど、
やはり作品は作り手の嗜好に左右されるところが大きいんだなとあらためて感じたりしました。

ネットをちょこちょこいじっていたら、
ちょいとアイドルマスターのおもしろいSSを見つけた。
この「SS」という名称はショートストーリーと読むそうで、ネット内では結構定着しているらしい。
ぼくが書く二次小説もそう表現されることがあるけど、
個人的には「短編小説」「中編小説」「長編小説」という言い方がなじんでいるのと、
SSはセリフと擬音だけで綴っていくものが多いようで、
その点でもぼくが書くのとはちょっと違うなと感じています。


それはそれとして、見つけたアイマスのSSは、
765プロのアイドルたちが「ジョジョの奇妙な冒険」でおなじみ、
「形ある超能力」ことスタンドを使えるようになって争うという内容で、
まだ途中までしか読んでませんが、おもしろいです(笑)。
けっこう有名なSSみたいだから、知ってる人も多いんだろうな。

http://ankake.blog.jp/archives/1001905607.html

ジョジョはキャラクターもストーリーも表現もものすごく個性的で、
ハマる人は一生抜け出せないほどになってるかもしれませんが(ぼく含む(笑))、
スタンドはその中でも重要な演出の一つだ。
物をつかめる等単純なものではなく、様々な能力があり、
それぞれのスタンド能力の個性にあわせた戦い方、弱点等があり、
それをいかに活かし、いかに突いて勝利するかというのがたまらなくおもしろい。


スタンドの能力も本当に多種多様で、こういうのを考えついただけでなく、
「考えつき続けている」荒木先生は本当にスゴいなとつくづく思ってるんですが、
このSSの作者さんも立派にオリジナルのスタンド能力を自分で考え出していて素直にスゴい。
それぞれの特徴や弱点を絡めて、ジョジョらしい「スタンドバトル」を表現していて、
ぼくはこういうのは全然ダメで考えつけないタチなので、率直に感心しています。


で、きっとこういうのを考えるのが好きだったり得意だったりする人は結構いるんだろうなあ、
というのもあります。
昔、そういう動画を観たことがあるので(笑)。
こっちももとはSSだったようですが、
「ひだまりスケッチ」と「みなみけ」をコラボしてスタンドによる戦いを表現するという、
相当な離れ業というか(笑)。
今は非公開になってて残念だ。


まだ「ファースト・ステージ」をやっつけたところまでしか読んでないし、あとで続きを楽しもう(笑)。

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